2010年07月09日

「楽しくなければジャズじゃない」 quasimode

6月26、27日、quasimode(クオシモード)が上海万博でライブ・コンサートを行った。

中国では、「iPad」発売当日に「APad」が出回った。
「こりゃひどい」と、みんなあきれ返っているけれど、なに、日本だってほんの半世紀前まで盛んに行われていた。
活力とはそういうもんだろうて。

なにもかも貪欲に飲み込み、咀嚼し、吸収し、排泄するかの国で、日本のジャズがどのように受け取られるのか興味があるが、残念ながら今回は間に合わない。

quasimode02.jpg

松岡”matzz”高廣 (Perc)/須長和広 (Bass)/平戸祐介 (リーダー:Piano)/今泉総之輔 (Drums)
2006年、「oneself - LIKENESS」でデビュー、2009年のブルーノート・レーベル移籍第一弾「daybreak」まで、7枚のCDを出し、いずれもよく売れている。

2008年のヨーロッパ・ツアー、2009年のノース・シー・ジャズ・フェスティバル(オランダ)はともに好評だったようで、quasimodeの知名度は国境を越えて広がりつつある。


なんでもそうだろうが、ジャズの聴き方に正しい方法なんてものはない。
絵や映画・演劇にしたってそうだ。
好きなものを、好きなときに、好きなところで観たり聴いいたりすればいいわけで、鑑賞の仕方は人の数ほどある。

死ぬ思いで聴く、という聴き方もあった。
渋谷、セルリアン・タワーのライブハウス<JZ-Brat>で行われたquasimodeコンサートはすごかった。 
テーブル、イスを取っ払い、オール・スタンディング、全員立ち見にしてキャパ150人ってところへ、300人を超える客が入ってしまった。

火事になったらだれも助からない。
トイレに行く時、通路に立つ女性の胸にひじが当たる。
「サワラナイデ」と怒られたが、わざとじゃないんだよ。
「通路に余分なものを出しておきなさんな」と言いそうになったがやめて…
「ゴメンナサイ」

見渡せば、どこもかしこも人体の凸凹だらけだ。
移動には、地雷原を行く兵士のような慎重さが求められる。
時々同行願うジャズ好きのお嬢さんも、眉をひそめて一言、「コワカッタ」。
ほんと死ぬかと思いました。


quasimodeには、なぜこんなに客が集まるのか。

若くてイケメン?
曲がいい?
腕っききぞろい?

それもある。
それもあろうが、一番の理由は、ジャズに対する彼らの取り組み方ではないか。
彼らは繰り返し宣言する。

「たくさんの人にジャズを聴いてもらいたい。そのためにぼくらはジャズをやっている。ジャズは難しい音楽ではない。ぼくらは楽しいジャズ、踊れるジャズを目指している」

これほど明確なテーマ・問題意識をもって演奏活動を行っているグループは、そうはいない。
そういえば、前回紹介した今泉総之輔さんの口癖は、「その人たちはなにかテーマをもっていましたか」だった。

その「楽しいジャズって具体的にどんなもの?」と聞いているが、返事はまだもらえていない。

そりゃそうだ。
簡単に答えが見つかるようなものなら苦労はしない。
そんなものには誰も心を動かされない。

これまでに出たオリジナルアルバムは、クラブ・ジャズ色の濃いもの、リアル・ジャズに傾倒しているもの、ラテン・フレイバーにあふれたもの、と、言葉で表現をしてしまうと、それぞれの印象がまるで違って聞こえてしまうかもしれないが、そこには「quasimodeのジャズ」としか表現しようのない新しいジャンルともいうべく統一感がある。

客に媚びる演奏をいさぎよしとしない。
「タノシイジャズ、タノシイジャズ」と、念仏のように唱え続けながら、彼らの模索はこれからも続いていく。

そんな姿勢とそこから生まれてくる音楽が、多くの人たちに受け入れられているんだよね。きっと。

音楽 「Havana Brown」(『daybreak』収録曲)視聴できます→コチラ
(※MacやPC環境によっては再生出来ない場合があります)

るんるん『Relight My Fire』PV(『daybreak』収録曲)

daybreak

daybreak

  • アーティスト: quasimode,ファブリッツィオ・ボッソ
  • 出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン
  • 発売日: 2009/12/02
  • メディア: CD



quasimode official website



posted by 松ぼっくり at 10:00 | Comment(3) | TrackBack(0) | ミュージシャン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ツイッター経由でこちらを知り、書き込みいたします。

quasimode、良いですよね!
2日のビルボードライヴに行きました。

わたしは4月の大野雄二さんのライヴで、偶然何の知識も無く
クオシモードを観たのですが、自然にカラダが踊りだしてしまいました。

そしてドラムとパーカッションの掛け合いに
胸を撃ち抜かれ、そのままファンになりました。

最近は蒸し暑い夕暮れに、アルコールを片手に「daybreak」を繰り返し聴いています。
時にラテン、時にファンキーなこのアルバムが大好きです。

また9月にJZ-Bratでライブがありますよね。
今から楽しみにしています。

Posted by yosk at 2010年07月11日 09:51
JAZZは、上原ひろみさんしか知らなかったのですが、クアシモード、とってもいいですね。試聴してみたら、テンションがあがって、是もジャズなんだ!と目から鱗状態(@。@)。
早速購入したので、今日から通勤のお伴にします(笑)
新しい世界が広がって嬉しいです!
今後も期待していまーす!!
Posted by もりのくまさん at 2010年07月13日 09:02
クオシモード!

私は6月にビルボード大阪で踊りました!!

その1ヵ月ほど前に、ビルボード大阪でナベサダさんのライブを観に行った時に、モニターから流れる曲を聴いてクオシモードに一目惚れしました!

メンバーの年齢とも近そうだし、より親近感が湧きました!えへ♪

8月の神戸にも行きます!

ほんとカッコイイ!
Posted by まろやん at 2010年07月13日 22:21
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